改正建築士法が公布(令和8年法律第74号・在学中受験の導入と設計等受託契約の書面義務の全面化)
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建築士法の一部を改正する法律(令和8年法律第74号)が2026年7月24日に成立し、7月31日に公布された。建築設計3団体の共同提案を受けた議員立法。柱は2つ。(1)将来の建築士等の確保=一級・二級・木造建築士試験について、卒業を待たずに在学中の受験を可能にする(一定の単位取得と最終学年で卒業見込みであることが条件)。建築学科等を卒業していない場合の二級・木造建築士は、受験に必要な実務経験を7年から2年に短縮し、受験前を含む実務経験4年で免許を取得できる。二級から一級を目指す場合に必要な二級建築士としての実務経験は、二級になる前の実務経験や学歴と組み合わせて4年から2年に短縮する。建築設備士は受験時の実務経験を不要とし、登録時までに満たせばよいこととしたうえで、実務経験を要件とする登録制度を創設する。(2)契約の適正化=これまで延べ面積300平方メートル超の新築等に限られていた設計受託契約・工事監理受託契約の書面による契約締結義務を、面積等を問わず建築士が行う設計または工事監理の委託を受ける全ての契約に拡大する。あわせて建築士事務所の開設者に見積書の作成等の努力義務を課し、当事者は契約締結にあたり見積書の内容等を考慮するよう努めるものとする。施行期日は原則として公布の日から3年を超えない範囲内において政令で定める日。ただし契約の適正化に関する規定等は公布の日から1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行される。経過措置として、契約書面の義務は施行日以後に締結される契約に適用され、施行前に締結された契約は従前の例による。契約の適正化に関する規定(書面契約の全面義務化・見積書作成の努力義務)の施行日は、2026年10月6日に閣議決定、10月9日に公布された施行期日政令で2027年4月1日と定められた。受験資格など他の規定の施行日は別途政令で定められる。
確認申請への影響
設計・工事監理の受託契約から面積要件がなくなり、住宅の増改築や小規模な改修を含む全ての委託契約で書面の相互交付が必要になる。設計の種類と内容、業務に従事する建築士の氏名と資格、報酬の額と支払時期、契約解除に関する事項などを記載した自事務所の契約書式を整備し、口頭や見積書のやり取りだけで受けていた小規模案件の受注手順を改める作業が発生する。見積書の作成等が努力義務になるため、業務量に応じた報酬の根拠を示す資料もあわせて用意することになる。適用は施行日以後に締結する契約からで、契約書面の義務は2027年4月1日以後に締結する契約から適用されるため、それまでに契約書式と受注手順を切り替える準備が必要になる。確認申請の図書そのものは変わらないが、受験資格と実務経験要件の見直しは所員の受験計画・採用計画に影響する。
影響する建物類型
- 全用途
出典
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/jutakukentiku_house_fr_000260.htmlInternet Archiveでアーカイブを見る(元サイト閉鎖時の保険)